(マレーシア)起床は午前1時半!暗闇を走るボルネオマラソン

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マレーシア最後のruncation(=run+vacation)はボルネオ島

私はマレーシアに住んでいるので、マレーシアの大会にエントリーしていますが、日本人に「マレーシアのマラソン大会はおすすめですか?」「海外のマラソン大会ですか、いいですね!」のように言われたら、必ずこう言います。

「全然おすすめじゃないですよ。スタートは早朝か夜中、運営はどんくさい、沿道の応援はゼロ、給水所はあてにならない。マレーシア在住じゃなかったら、出場しないです。その点、日本のマラソン大会は素晴らしい。世界一だと思います!」

ハーフスタート前、4:00AM頃の真っ暗なスタジアム

 

ちなみに以前の記事(http://www.run-musubi.net/womens-marathon-nagoya/ )に書いた、名古屋ウイメンズマラソン出場経験のあるマレーシア人も同じことを言っています。「日本のマラソンは気候も運営も応援もよくて、走りやすい。マレーシアとは大違い。私は日本の大会がいい!」と。

特に悪いのは開催時刻が常識外れなこと。今回のボルネオマラソンも、フル3:00AMスタート、ハーフ5:00AMスタート……何でそんな早朝に走らなきゃならんのだ――!(笑)

常夏の国なので、涼しい時間帯に開催するのはわかる。でもマラソンは命の危機に直結するスポーツ。睡眠不足で42km,21km走るなんて、どう考えても危ない。

そういうわけで7:00AM以降スタートの大会しか出場しなかった私ですが、ついに重い腰を上げ、4月28日開催・ボルネオマラソンのハーフに出場することにしました。なぜなら、1年半暮らしたマレーシアを引き上げ、日本に帰国する決心をしたから。

フルマラソンとハーフマラソンのコースマップ

 

空港からコタキナバル市内まではGrab移動がおすすめ

26日にクアラルンプール(=以下、KLと略)から「最後のruncation(=run+vacation)にいざ!」と意気込んで出発した私ですが、コタキナバル(=以下、KKと略)行きの飛行機が1時間遅れに(泣)。

クアラルンプールからコタキナバルへは飛行機で移動

 

到着後、空港からKK市内まではGrab(=配車アプリ)を使って12RM(1RM≒26円、2019年5月)で20分程度。空港タクシーを利用すると35RMなので、3分の1程度で行けるGrab(配車アプリ)利用がベターです。

 

ランナー受付のためエキスポ会場へ

27日の午前、ランナー受付のためエキスポ会場のKaramunsing Complex Exhibition Hallへ。KK市内のホテルからGrabで6RMでした。混雑していましたが、比較的スムーズにゼッケンと参加Tシャツを受け取ることができました。会場は、公式シャツやグッズ、スポーツジェル、フード、ドリンクなどが出店しており、にぎやかでした。

ランナー受付。世界50か国以上からランナーが参加

 

受付後、記念撮影ゾーンで撮影する私

 

ボルネオ島の固有種であるテングザルがデザインされた公式Tシャツも販売

 

フル出場のマレーシア人ラン友とサンセット見物&ココナツ

午後、ボディマッサージに行った後、KK出身のマレーシア人のラン友がホテルへ迎えにくれ、その友達も合流し、3人でビーチへサンセット見物に。彼らは3:00AMスタートのフルマラソン出場です。「明日起きられるかなあ」「がんばろうね」と言い合い、浜辺でココナツジュースを飲んだ後、早々にホテルへ。8:30PMにはベッドに入ったのですが、なかなか寝付けません。結局、1:00AMの起床時刻までほとんど眠れませんでした。

レース前夜。あとの2人はフルマラソンに出場

 

3:10AM発のシャトルバスでスタート地点へ向かう

レース当日、KK市民は自家用車でスタート地点のLikas Stadiumに来ていましたが、私は事前にシャトルバスを依頼していました。乗り場のWisma Merdeka ショッピングモール前の集合時間は3:10AM。多数のランナーがいたので、すぐにわかりました。

3:00AM頃、真っ暗な中でシャトルバスを待つ

 

スタジアム到着後に写真撮影をしたり、トイレに行ったりした後、スタート地点の道路に整列。日本の大会と異なり、マレーシアの大会では、申告タイムによるブロック分けがありません。そういうわけで、コースのほとんどを歩いているような遅いランナーが前の方に並んでいたりします(怒)。

私は今回、タイムを全く気にせず、ただレースを楽しむ予定でしたが、さすがに彼らのペースには付き合っていられないので、前の方に並びました。

 

暗闇の中をただ黙々と走る。急坂が多くキツいコース

以前の記事( http://www.run-musubi.net/malaysia-newyearrun/ )でも書いたように、なぜかスタート前に踊ることが多いzumbaの後、5:00AMにハーフマラソンがスタート!

zumbaを踊った後、整列してフラッグオフを待つ

 

スタジアムから海岸沿いの道へ。その後、急坂を登り、折り返してスタジアムへ戻るというかなりキツいコースです。前半は、日の出前で真っ暗。景色なんてありません。沿道の応援はゼロ。日の出後は、蒸し暑く、睡眠不足がたたって身体が重い……後方のランナーはほぼ全員歩いていました(苦笑)。

 

35歳以上女子の9位!賞金50RM獲得

そしてゴール! 35歳以上女子の9位入賞を告げられました。

ゴール直後。完走メダルと9位入賞のカードを手に満足げな私

 

8:00AM頃から始まる表彰式を待てとのこと。この後、ホテルのチェックアウトをしなければならない私にとっては有り難いのか、迷惑なのか(苦笑)。更に、表彰式の段取りが悪い。スタッフに聞いても、人によっていうことが違うのでイライラしました。

それでも、表彰式で名前を呼ばれ、賞金50RMを受け取ることができたことは素直にうれしく、いい記念になりました。

賞金50RMを獲得!

 

フライトが2時間遅れ!24時間以上眠れないハメに

ホテルをチェックアウト後、ご褒美としてフットマッサージを受け、その後、Grabで早めに空港へ。しかしフライトが2時間遅れ、KLの家に着いたのは翌日の4:00AM過ぎ。

結果として、24時間以上まともに眠れず、楽しいよりも、しんどいほうが大きかったマレーシア最後のruncationとなりました。まあ、遅延あり、段取りの悪さありで、マレーシアらしいといえばマレーシアらしい締めくくりです(苦笑)。

完走メダルのデザインがとてもオシャレ

 

ボルネオマラソン参加の際には、是非観光も一緒に!

このようにボルネオマラソンは、あまり「ボルネオらしさ」は感じられませんので、是非観光と一緒に参加されることをお勧めします。

ボルネオ島は自然の宝庫で、少し足を運んで熱帯雨林まで観光に行けば、野生のオランウータンも目にすることもできます(運が良ければ)。

コタキナバル近郊では、キナバル登山が絶対的なおすすめです! 登山をしない方でも、山のふもとの自然公園までは行けます。 野生のテングザルとホタルを見るクルーズがあり、こちらは100%の確率でホンモノの野生に遭遇できます。

また、ボルネオ島にあるブルネイダラサラームも、マレーシアとは一味違った雰囲気が味わえるのでお勧めです!

ボルネオ島の野生のオランウータン

 

キナバル山

 

ブルネイダラサラームのモスク

 

ボルネオマラソンの基本情報

■開催場所・時間

マレーシアのサバ州コタキナバル/毎年4月に開催

フルマラソン3:00AM/ハーフマラソン5:00AM/10kmマラソン6:00AM

■気温

日本の真夏の気候。日の出後はとても蒸し暑い。

■エントリー方法

大会ホームページのエントリー案内を参照

https://borneomarathon.com/

「ラン(マラソン)で結ぶ」をコンセプトに、主に海外マラソンの情報と魅力を中心に発信しています。スタッフ全員が、マラソン(特に海外マラソン)が大好きで、たくさんの人に海外マラソンの楽しさを広めたいと思っています!

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