(スイス)アイガーの真下までハイキングしてみた

夢のような場所だったツェルマットを北上し、ユングフラウ地方のグリンデルヴァルド(標高1,034m)にやってきた。
(スイスハイキング・ツェルマット編はこちら)
アイガーとヴェッターホルンが目の前にあり迫力がある、ツェルマットとは少し違う雰囲気がする街だ。
すっかりハイキングの虜となった私は、到着後すぐに観光案内所へ行きハイキングマップを貰った。ツェルマットでの雪山ハイキングで自信がついたせいか、アイガーの真下に位置する標高2,061mのクライネ・シャイデック(Kleine scheidegg)という登山鉄道の駅まで行ってみることにした。

天気も良くハイキング日和!

 

アイガーを臨むグリンデルヴァルドで記念撮影し出発!

 

アイガーの目の前を横断するハイキングへ出発

8:45

アイガーをバックに記念撮影し、いざハイキング開始! 近くで見ると、「THE 岩山」 というゴツゴツした印象。ハイキングコースとしては、アイガーの目の前を通り過ぎ、森林を越えてアイガーの真下まで登っていくルートだ。まずは登山鉄道が通るレールに沿って、森林ゾーンにあるブランデッグ(Brandegg)駅を目指す。ちょうど登山鉄道も登り始めていた。
森林前の村まで来ると、グリンデルヴァルドの街並みが一望できる。改めて山に囲まれている地域だということを実感する。湧き水がキンキンに冷たい、これが本当の「アルプスの天然水」 だ。

まずは森林ゾーンを歩く

 

登山鉄道が登り始めている

 

これがほんとのアルプスの天然水!

 

9:50

1つ目のチェックポイント、標高1,332mのブランデッグ(Brandegg)駅に到着。まだアイガーの1/3を通ったばかり。ずっっと坂道で結構疲れた…。 次の駅に向かい線路横を歩いていると麓から列車が上がってきた! 近い、気付けばグリンデルヴァルドの街があんなに小さく見える。

標高1,332mのBrandegg駅

 

小さく見えるグリンデルヴァルドの街

 

線路沿いに坂道を進むと登山鉄道にも出会える

 

10:22

2つ目のチェックポイント、標高1,615mのアルピグレン(Alpiglen)駅に到着。距離としては、ちょうど中間地点になる場所だ。周囲はどこまでも続く森林、微かだが遠くに目的地が見える! まだまだ頑張るぞ〜。貨物列車の通過を待つが、踏切などは一切ない。とにかく湧き水が最高に美味しい。次第に雪道を進んでいくと、アイガー北壁の登山ルートが書かれている看板を見つけた。「グランド・ジョラスの北壁」「マッターホルンの北壁」とともにアルプスの三大北壁として知られているアイガー北壁。難所として有名だが、よ〜く見ると確かにルートらしき道筋が… ある! ほぼ垂直の崖、ここを登ってしまう人がいるのか。スゴいな〜
北壁を通り過ぎるとクライミングポイントが見えた。クライミングポイントまでの雪道に足跡が残っているから驚きだ。

目的地の途中、アルピグレン(Alpiglen)駅

 

アルプスの三大北壁、ほぼ垂直の「アイガー北壁」と登山ルートの看板

 

クライミングポイントまで足跡が続いていた

 

雪解け水が川となっている場所を発見し、一休みする。ひたすら坂道だったので踵の皮が剥けてしまった。足を冷やそうと川に入れてみるも、冷た過ぎて2秒が限界。冷やす以前に耐えられなかった…。 あたりは雪景色となり、太陽光で雪山がキラキラと輝いている。そしてやっとアイガーを通り過ぎました!

2秒が限界!!冷たすぎて変な声が出そう!笑

 

アイガーの真下、白銀のクライネ・シャイデック駅に到着

11:55

ついに標高2,061mにあるクライネ・シャイデック(Kleine scheidegg)駅に到着! 2箇所ある展望台への乗り換え駅でもあり、大勢の人で賑わっている。グリンデルヴァルドからは見えなかった白銀の世界が広がっていた。

目的地であるクライネ・シャイデック駅に到着

 

広がる白銀の世界

 

もっと雪道を歩きたい‥‥!

12:15

 凄く景色が良いのだが、なぜだろう? どこか物足りなさを感じる。心のどこかで「もっと雪道を歩きたい!」と思っている自分がいる。ツェルマットでのハイキングで「雪道」に対する免疫が出来ていた。体力的にも時間帯的にもまだまだ余裕があるので、自分の気持ちに正直に私はアイガーの岩場の角にあるアイガーグレッチャー(Eigergletscher)駅まで行ってみることにした。コースはもちろん雪道だ。
雪道を歩き進めていると、なんとカエルがいた! なぜ!? 動かないけど、ちゃんと生きている。不思議だ…。 冬眠のタイミングを逃してしまったのだろうか? そして、夏になれば「鏡アイガー」が見ることが出来る湖も今は凍っていた。気温が高いせいかミニ雪崩がよく起きている。怒涛のつづら坂をひたすら登っていく。

雪道をもっと登ってみたい!

 

冬眠できなかった?ちゃんと生きているカエル

 

鏡アイガーは見られなかったが、凍っていても美しい

 

13:10

最終目的地、標高2,320mのアイガーグレッチャー(Eigergletscher)駅に到着!
目の前にはアイガーの岩場! 本当に真下、というか少しアイガーを登った気もする。駅は岩場を切り崩す工事中だった。今後何か建物が建つのだろう。ここまで来ると、気温が高過ぎてインナー1枚と海パンでも暑いくらいだった。駅のホームに座って景色を見ながらお昼休憩、りんごが異常に美味しく感じた。食後もしばし景色を独り占め。

雪道をひたすら登っていく

 

雪道を登りアイガーの真下、Eigergletscher駅に到着

 

絶景の中でリンゴを丸かじり!

 

標高2320mでの工事作業は大変そうだ

 

トレラン感覚で一気に下山

13:45

雪道を歩き、お腹も満たされ、景色も楽しんだところで下山開始。つづら坂は疲れるので、駅から一気に降りてショートカットを試みる。が、思っていたよりも腰くらいの高さまで積もっていてビックリしたが、気にせずガンガン進んで行くと上の方から「…ゴゴゴッ…」 と少しズレる音がした。うっすらヒビが入っている…ヤ バ イ。 ここは慎重に、ゆっくりと抜け出しました。

雪崩のあとが見える!

 

14:20

帰りは殆ど下り坂でトレラン感覚で軽く走りながらクライネ・シャイデック(Kleine scheidegg)駅に戻ってきた。雪道を楽しんでいた、本当にツェルマットでのハイキングが自分を強くした…!

雪道もトレラン感覚で楽しく下山!

 

15:06

雪道を終え、アルピグレン(Alpiglen)駅まで戻って来た。麓に降りてくると、緑がより美しく見える。最後はマッタリ楽しみながら森林を抜ける。

雪道も楽しいが、麓の緑も美しい

 

16:33

グリンデルヴァルドに戻って来た!当初予定していたハイキングコースから距離を伸ばし、往復で約8時間のコースになりました!
朝写真を撮った場所で下山の記念撮影。

出発地点で再度記念撮影し、大満喫のハイキングも終了!

今回はルートも険し過ぎず、全体的に心地よいハイキングをすることが出来た。5月の2,000m付近はハイキングシーズンとしては少し時期が早いかもしれないが、森林と雪山を両方楽しみたい方は、5〜6月あたりに訪れてみると良いかもしれない。ただ5月といえど晴れれば気温が高く、日差しも強いので日焼け対策をしっかりとしておきたいところ。
アイガーの目の前を通り過ぎるハイキング、おすすめだ。

森林も雪山も楽しめる初夏のアイガー麓をハイキング

All Photo by dragon

(自分を強くしてくれたスイスのハイキング、ツェルマット編はこちら)

千葉県出身、ユニクロ店員を経て映画の宣伝マンになる。東京マラソン当選をキッカケにマラソンをはじめる。趣味は一人旅、空と海のダイビング。20194月から世界一周の旅に出発している。Instagram:dragon_kun01

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