(スウェーデン)日本人にも大人気の北欧の地!アシックス・ストックホルムマラソン

ストックホルムの街を歩いていると、季節を問わずランニングをしている人とジムが多いことに気づきます。スウェーデンの人たちは健康やフィットネスにとても関心が高く、また自転車で出勤する人も多く、出勤前後にトレーニングを日課にする人、健康によい食生活を心がける人が増えています。ストックホルムマラソンはエリート選手のみならず、様々な年齢層の市民ランナーが参加していますが、近隣諸国を始め、海外からの参加者も年々増えて、2018年もエントリー数2万人を超えました。日本の川内優輝選手も2年連続でストックホルムマラソンを走りました。

 

40回目を迎えたストックホルムマラソン

Photo by ビッケママ

 

2018年のストックホルムマラソンは40回目を記念する大会でした。従来ならば爽やかな北欧の初夏の気候の中、心地よく走れるマラソンでしたが、今年に限って、当日は気温30度の猛暑になってしまいました。そのため制限時間が6時間から6時間半に延長され、給水ステーションや放水シャワーを増やすなどの対策が施されました。ちなみにストックホルムマラソンの史上最低気温は2012年の気温4度(正午)、最高は1985年の32度だったとか。毎年当日のお天気や気温が気になるところですが、6月のストックホルムは日照時間が長く、一番美しい季節です。

 

スタートとゴールは歴史あるオリンピックスタジアム

 

Photo by stockholmmarathon

 

ストックホルムマラソンは、1912年開催のストックホルムオリンピックのスタジアムの横の通りからスタートして、市内を周遊した後、ゴールはまたこのスタジアムに戻ってきます。ストックホルムオリンピックは日本が最初に参加したオリンピック、そして最初にマラソンに参加したオリンピック大会です。そして日本のマラソンの父と呼ばれている金栗四三氏のオリンピックマラソンレースのエピソード「消えた日本人」は、スウェーデンのスポーツ史では今でもよく語り継がれています。どんなに途中つらいレース展開になっても、この歴史あるスタジアムに戻ってきたときには大きな感動が待っています。

金栗四三氏の記事はコチラ→http://www.run-musubi.net/slow-time/

 

マラソンコースの見どころ・・・自然や街並みの美しさに癒されます!

Photo by ビッケママ

 

Photo by www.stockholmmarathon

 

2017年までは重複箇所が多い周回コースでしたが、2018年は重複する部分が少ないコースになりました。オリンピックスタジアムの東側からスタートし、ヴァーサスタンからクングスホルメンへ、9kmあたりで、ノーベル賞晩餐会で有名なストックホルム市庁舎の前を通過します。10kmあたりからは市の中心部を通り、国会議事堂、オペラハウス、王立公園など主要な観光スポットを眺めながら走ります。高級住宅街でもあるオステルマルム地域を通り、一旦オリンピックスタジアム前のヴァルハラヴェーゲン(14km15km)に戻ります。さらに自然が美しいユールゴーデン地域を周遊し、スカンセン屋外博物館、北欧博物館などの前を通過(22km23km)、歴史的な建物が建ち並ぶ旧市街の東側を走り抜け(24kmから25km)、ソーデルマルムに。ソーデルマルムを周遊した後、ヴェスターブロンという橋(33kmから34km)にたどり着く頃が一番レースのつらいところかもしれません(昨年までのコースではこの橋を2度渡っていましたが、今年は1回だけになりました。この橋から眺めるストックホルムの街は最高です!)。
残りのゴールまでの道のりは前半にすでに走ったクングスホルメンのメーラルストランドから市の中心部を走り抜けるコース。沿道の応援も多く、最後まで諦めずにゴールがめざせるように工夫されています。ストックホルムは幾つもの島でできていますから、全体にフラットコースで、バルト海とメーラレン湖の水際の眺めが美しいのが特徴です。
とてもスウェーデン的なのは、22kmすぎあたりのエネルギーステーションで提供される「きゅうりの塩漬け」。日本で言えば漬物なんでしょうが、これがかなり塩辛いのです(水も一緒に飲みましょう)。36km付近ではホットコーヒーもありました。スウェーデンのコーヒーは濃いめで美味しいと評判。

 

 

エキスポと前後イベント

Photo by stockholmmarathon facebook

 

2018年のエキスポは王立テニスホールで行われました。比較的小さめのエキスポで、特に手荷物検査やIDやメディカルチェックなどもなく、受付やゼッケンの受け取りができます。出展ブースはそれほど多くありません。前日にはパスタパーティーやファンランイベントもあります。レース後は、スタジアムの裏手にあるオステルマルム運動場にてメダルや完走者Tシャツを受け取り、アルコールフリーのビールを飲むのが楽しみです。もちろんスウェーデンのFika(ティータイム)に欠かせないシナモンロールもあります!

 

Photo by ビッケママ

 

ヨーロッパの他のメジャーなマラソンに比べると、直前まで申し込みが可能ですし、庶民的なイベントです。私のようなカメさんランナーでも、走りながらいろんな人たちが声をかけてくれて励まされました。SL(ストックホルム地方交通)がスポンサーなので、ストックホルムマラソン参加者は、レース当日ゼッケンを見せれば市内の交通機関は無料で乗れて便利です。ちなみにフルマラソンの翌日は子どもたちのミニマラソンがあります。

ストックホルムは日本からもヘルシンキ経由やコペンハーゲン経由で、欧州の都市の中では、比較的短時間でアクセスできます。日本からの参加者はそれほど多くありませんが、是非どうぞお試しあれ!

 

ストックホルムマラソンの基本情報

■大会開催日

毎年6月初旬

■気温・気候

平均気温は18℃程度ですが、とても暑くなる年もあれば、寒くなる年もありますので、事前にチェックが必要です。

■エントリー方法

大会ホームページよりエントリーが可能です。

https://www.stockholmmarathon.se/

海外マラソン歴3年。仕事と育児に追われながら走ることで自由を満喫し始めたカタツムリランナー。旅行好きの延長から海外を走り始める

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